沖縄の奇才・國吉清尚さん作の小皿・菓子皿です。当方、コレクション初期に入手したものですが、この作品で清尚さんの気高さ・優しさ・技量の高さを確信しました。無骨で分厚い器体なのに温かく感じる縁の丸みとか、その縁も意図的に偏芯させ厚みを変えることで見える表情の豊かさとか、珊瑚が溶けて艶めかしく光る見込みの妖艶さとか、見込み中央に見られるお茶碗の茶溜まりのような僅かな窪みの上品さとか、底の糸切りの美しさとか、その底の縁をスッと一手間面取りする優しさとか。ただの食器、しかもふつうなら荒々しく見える焼締陶なのに、ここまで美しく心のこもった作品を見て感動したのを覚えています。前回出品のぐい呑同様、サインは「掻き名」ではなく、小さな「国」印を押しています。大きめの作品に小さな「国」印を押す場合の多くは、お茶の道具を作る意識のものが多く、なるほどこの小皿も素晴らしく気品ある仕上がりです。また、ひとつの作品の中に剛柔両方が表現されているのが見て取れますね。綺麗な和菓子をひとつのせていただくのが最高かと。飽きることなく使えますよ。最後の画像は福井市・村中さんの羽二重餅をのせていますが、羽二重餅や黒文字は出品に含まれません。後疵はありません。底の目土跡は軟らかいので使っている内に落ちると思います。撮影後に指先でカリカリしていたら、けっこう落ちました笑。底の座りも問題ありません。無地の桐箱が付属します。「箱書き」はありませんのでご承知おき下さい。かなりの時間とお金を掛けて國吉清尚さんの作品をコレクションしていましたが、諸事情 (涙) のためこちらを1円スタートで売り切ります。口径：最大 13.7cm (外径)高さ：最大 3.0cm*****穴窯での焼締陶器には、窯疵 (ヒッツキ・切れ・石ハゼ・剥がし痕など) や歪みなどがいくらか見られ、それらは無疵として扱われることがほとんどです。清尚さんの場合、他の多くの作家さんよりも高温で激しく焼成するため、更にそれらが顕著に見られる傾向があります。ただ、いずれにしても不良・不具合ではなく作風・魅力として捉えられていますので、これまで一度も國吉清尚さんの作品を手にしたことのない方はその点を充分にご理解の上でご入札をお願いします。もちろん、ひどい漏れや底のガタ付きなど実使用に耐えられないようなものは説明文に明記します。*****國吉清尚さん (くによしせいしょう・Seisho KUNIYOSHI) 略歴1943年 沖縄県那覇市首里で生誕1963年 小橋川永昌さん (仁王窯) の下で修行1966年 濱田庄司さんとの縁で栃木県益子にて修行1968年 沖縄県読谷村で開窯1999年 焼身し死去 (満55歳)*****・記載の寸法はアバウトです。・作品はスマホのカメラで撮影しており、近接写真は少し歪んで見える場合がありますのでご承知おき下さい。・出品作品はすべて真作と判断していますので真贋に関するご質問はお控え下さい。万一間違いがありましたら落札代金と送料はお返しします。・経年品のため画像で見えないようなスレや小キズはご容赦下さい。・作家さんの手を離れた後にできたであろう疵や修理は記載しますがそれ以外の窯疵などは画像にてご確認下さい。また神経質な方は入札をお控え下さい。・作品の状態に関すること以外のご質問には回答を控えさせていただく場合があります。(即決依頼・直接取引依頼・入手先・入手時期など)・出品期間中の破損などにより、やむなく出品を取り消しする場合があります。・オークション終了後のご連絡は落札者様の方から落札後24時間以内に取引ナビでお願いします。・お支払いは「かんたん決済」の期日内にお願いします。・複数落札での「まとめて取引」(同梱・一括支払い) には対応できますが、決められた手順がありますので初回のご連絡前に「ヘルプ」でご確認下さい。・匿名取引を利用していますので領収証の発行はできません。・商品到着後問題がなければ速やかに「受け取り連絡」をお願いします。(受け取り連絡をしていただかないと入金されないシステムのため)