奥州出羽の名流【伝 月山】平造短刀 綾杉肌表れる古雅優品 刃縁ほつれる美麗細直刃 生ぶ茎 銀無垢ハバキ 室町期

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奥州出羽の名流【伝 月山】平造短刀綾杉肌表れる古雅優品 刃縁ほつれる美麗細直刃生ぶ茎 銀無垢ハバキ 室町期■コメント■ご覧いただきありがとうございます。室町期『月山』派の作と伝わる平造短刀です。月山は奥州の霊峰・出羽三山の一つである名山で、この月山を銘する刀工が平安時代から存在したことが最古の刀剣書『観智院本銘尽』に記されています。月山鍛冶は鎌倉期の鬼王丸を事実上の祖として月山の山上に於いて修験者のために鍛刀したと伝わり、同派最大の特色である『綾杉肌』の秘術を以て広く知られ南北朝期・室町期を通じて繁栄した刀工集団です。戦国乱世の終焉と共に忽然とその姿を消した月山鍛冶は約200年の時を経て浪花の地で『月山貞吉』によって蘇り養子『月山弥五郎貞一』の技量を以て揺るぎない名声を築き、二代目の月山貞一は昭和46年4月に人間国宝に認定されており現代に於いても刀剣界随一の名流となっています。本作は愛刀家様により秘蔵された初めて世に出る一振、室町中期~後期の月山鍛冶の典型的な作域を見せる短刀です。細身で重ねやや厚く先鋭い体配に気品と確かな時代を湛え、鍛えは差表の刃寄りに御家芸の綾杉肌が元先まで顕著に表れ差裏は杢交じりの大板目を基調として刃寄りに波打つ柾が流れ総体に肌立って地斑映り淡く立ち変化に富んだ奥深い地鉄となり、刃文は上品な細直刃を焼き刃縁盛んにほつれ細かな沸筋かかるなど見処溢れる古雅な出来口で月山派の特色をよく示した優品です。先が極めて浅い栗尻となる茎の形状は同派の作に多く見られ、茎の古色ある鉄味と歪な目釘孔が深い歴史の証左となっており鑑定審査による今後の出世にも大いに期待できる一振です。奥州古刀を代表する名流『月山』作と伝わる逸品、綾杉肌見事な古雅平造短刀を末永くお楽しみ下さい。ご不明な点などございましたらお気軽にご質問下さい。

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