アレキサンダーのフレンチホルンマウスピース「8」、シルバープレート（銀メッキ仕上げ）です。ボディ側面上部には「ALEXANDER - MAINZ」と、少し前の時代のわずかに弧を描くように曲がった文字列の手打ち刻印が入っています。ボディ中央、シャンクの上の部分には「8」という、美しい書体の繊細な刻印が入っています。現在、定価 9900円で販売されています。アレキサンダー社はドイツ南西部の都市マインツで1782年に創業されたドイツ最古の楽器メーカーで、20世紀に入ってからは特にホルンの分野では世界的に常に先進的で圧倒的な存在感を示しています。「8」という型番はホルンでは伝統的な定番マウスピースで、長年に渡って世界中で広く使われているマウスピースで非常に人気のあるモデルです。メーカー発表の仕様は、リム内径17.5mmボア（スロート）3.7mmカップ深さ28.0mm（標準的）リム厚み4.0mmとなっています。標準的な内径のリムで、ややフラットな形状は長いフレーズや長時間の演奏でもバテにくい素晴らしいリムです。カップは標準的かやや深めなVカップ形状で、カップ内には敢えてうっすらと旋盤の加工跡をヘアライン状に残してあります。カップの中で息の流れや響きが微妙に複雑な乱反射をすることで良い音色を生み出すという話も聞きます。やや細めのボア（スロート）も含めて計算されたバックボア形状で、全体に絶妙なバランスが取られています。シャンク先端は薄く繊細に仕上げられています。品格のある豊かで魅力的なサウンドがします。伝統的なホルンの音色が得られるマウスピースが少なくなってきている中、貴重なマウスピースだと言えると思います。リムの口当たりも良く、低音域から高音域まで全音域で吹きやすく、むらのない良い音色が得られます。昨今は大ホールでの大編成の楽団における大音量の演奏への要求から、ボア（スロート）の太めなマウスピースが増えてきていますが、音色面や繊細な表現でのデメリットも当然生じてきます。吹きこなすパワーの点でも特に学生や女性奏者は、どうしても体の大きい欧米人に比べて劣ってしまうので、あまり大きいマウスピースばかりが主流になることには疑問を感じている方も多いと思います。この「8」だと大量に息を入れなくても楽器を豊かに響かせることができますし、高音域や長いフレーズも楽に演奏することができます。ややVカップ気味なカップ形状と3.7mm径のボアとの相性も良く、繊細で美しい音色は木管楽器や弦楽器とも溶け合う素晴らしいサウンドを醸し出します。普段ボア（スロート）の大きめなマウスピースを使っている方でも、ソロやアンサンブル、小編成の楽団で演奏する時にこのマウスピースと兼用して使ってみるのも、演奏の幅が広がって良いと思います。またヴィブラートをかけたとしても、その場合の音色に違和感がないので表現の多様性にも貢献できると思います。状態はところどころ小キズ、わずかなメッキ落ち、小打痕が見受けられますがどれも演奏には支障のない程度のものです。全体の銀メッキの状態も良好です。リム、カップからスロート、バックボア、シャンク先端の仕上げにいたるまで、とても丁寧に製作されているのがわかります。マウスピースの表面とカップ内からバックボア、シャンク先端まで、綺麗に洗浄して適度に磨いてありますので、汚れなどの心配のまったくない清潔な状態にしてあります。ホルン初心者から上級者まで、1本持っていて間違いのないマウスピースだと思います。おてがる配送 ネコポスで、日本全国送料無料にてお送りします。ネコポスはヤマト運輸による匿名配送で、配送状況の追跡が可能です。基本的にはポストに投函されるようですが、ポストに入らない場合は配達員の方からの手渡しになるので安心です。上手く緩衝材を使いますので、厚み3cm以内での梱包でもまったく心配なくお送りできます。厳重に梱包の上、ご送付いたします。