ご覧頂きありがとうございます。Victorリバースカセットデッキ「DD-VR77」でございます。電源コードから1984年製（カタログには昭和59年と記載有）、実に38年近く経過しようとしています。定価は79800円。えらい高い価格設定ですがDDモーターをはじめ自社設計のメカ部はVictorの技術を凝縮した感が整備中にも伺えます。但しリール動作の為にベルトを2本掛けする構造は頂けません。ベルトを介してリール台へ動力伝達するとなれば当然ベルトが「切れる」「伸びる」症状が出現し動作しなくなります。サイレントメカニズムと謳っているだけに静粛性確保の為、ギヤで無く敢えてリールベルト方式にしたのか分りませんが同じメカ方式採用機のほとんどでベルトが伸びます。しかも交換にはコツが要り組上げを間違えるとイジェクト出来なくなり組み直しとなります。と言う事で久々にこのメカのVictorを整備をしました。ここ最近、サンキョごー製メカばかり触って勘が鈍るといけないので・・・・。リールベルトの他に操作基板のタクトスイッチがほぼ確実に接触不良を起こします。恐らく原因は操作基板（動作用）が樹脂部に囲い込まれて通風部がほとんど無いのでこれと思われます。基板部は放熱処理が実に上手く設計されて電源トランスは右奥角、電力系トランジスタは3個（2SD882×②、2SD772）を背面パネルに抱かせるケース放熱、メカドライブICはメカユニットの基板左端でヒートシンクで覆いこの3つの放熱源を分散しています。その代わりワイヤリングがちょっと複雑です。ヘッドは「SA（センアロイ）ヘッド」。個人的聴感ですが全体的に厚みがある音で尚且つ締まった感が有ります。機能面では「マルチエディター」機能が有りますが本機の発売年度を考えるとどうもFMエアチェックにポイントを置いた機能と思います。また、表示部はアンバー色の大型表示でデジタルピーク機能も便利です。1本のテープに様々なCDから録音する際は各ソースで入力レベルを調整しますが大抵はレベルメーターを見ながら勘で調整すると思います。デジタルピーク機能はデシベル表示が数字で出て更に最大値を呼び出す「CALL」ボタンが有り表示された最大値に基づき手動ですが入力レベルを調整するとバランスの取れた録音が可能です。さて整備箇所ですが「リールベルト新品同等品2本交換」「操作基板タクトスイッチ交換」が主な内容です。キャプスタンベルトは目視点検で劣化無しだった為、そのまま使用しております。またキャビネットがキズと塗装剥がれが有った為、艶消しブラックで再塗装しております。但し左奥側面部に目立ちませんが塗料液だれが有ります。塗装最中に塗料が無くなった為です。詳しくは写真にて（赤丸部）ご確認お願い致します。録音・再生、早送り・巻き戻し、リバースループテースト（72時間連続）など全て問題無く使用可能です。勿論ですがボリュームなどにはガリも無く快適に動作します。テープ再生速度はDDモーターに付きほぼ未調整で計測のみでした。アジマスは再調整実施済です。尚、使用ロック剤は透明です。当然ですがヘッド消磁も実施済です。録音・再生テストはCD音源としてDENONDCD-1630GにてTDK CDingⅠ 46分テープに録音し再生及び複数のミュージックテープにて再生テスト致しております。外観ですが前述のとおり再塗装済みです。大きな凹みなどは無しで前面パネルなどは至って綺麗です。ですが見え方には個人差がございます。必ず写真をご確認下さい。発送は「ゆうパックおてがる版」でサイズが「100」の予定です。落札頂いた後に梱包前チェック（総合動作テスト）を行います。発送まで2～3日、頂戴する事を予めご了承下さい。また、ご質問には随時、お答え致しますが仕事の関係上、タイムラグが発生する事も重ねてご了承下さい。長文、お付き合い頂きありがとうございました。宜しくご検討の程、お願い致します。▼▼▼掲載写真で「４枚」同時掲載分を分かり易く見るには▼▼▼４枚同時掲載写真は画像サイズの関係で見辛い（ややボケ気味）ですが商品情報の４枚写真上で・右クリック→新しいタブで画像を開く・新しいタブをクリック・左クリックで拡大（右クリックで元のサイズ）以上の手順でハッキリとした画像でご確認頂けます。