数あるイタリアンバイク名門ブランドの筆頭といえば、やはり デローザ(DE ROSA)。　古くはエディ・メルクスとともにグランツアーレースで勝利を量産し　カーボンフレームの時代となった今でも、トップカテゴリーで走り続けるレーシングブランド。　そのデローザより、おそらく90年代のものと思われるスチールモデル、　ジロ・ディタリア(GIRO D`Italia)が入荷！　　まず最初に申し上げますが、本フレームはかなりお疲れのコンディションです(笑)　写真に収めきれない傷やサビの数々があり、さらには前オーナー様の遊び心なのか、　コロンバスSLXのステッカーが貼られておりますが、実際のところはSLXではございません。　これだけだと「残念なフレーム」でしかないのですが、その素性や作りは確かなもの。　　まずジロ・ディタリアというモデルはコロンバスの二ヴァクローム製軽量チューブ ELで出来ており、　チューブ径も通常の1インチより太く、スチールとしてはがっしりとした出で立ち。　BBラグ(継ぎ手)も通常の一本のヒゲが伸びたものではなく、　2本のヒゲで両端を支えるデローザ特有のもので、より強固に、たわみを抑える工夫が見て取れます。　各部ラグのヒゲもショートポイントの、必要最低限！といったところまで切り詰められており、　虚飾を排し軽量化を追求した、ピュアレーサーの血統を色濃く感じる仕上がりです。　　デローザ特有のひし形チェーンステーにもご注目。　現行品は内側がフラットになり正確には三角形に近いですが、本バイクは正真正銘のひし形。　確かな剛性感を感じる、刀剣の鎬(しのぎ)を思わせるそのエッジは、　レースシーンの第一線を張っていたころの、戦うスチールの息吹が感じられるポイントかと！　　フォークにはタイム社(TIME)の「VECTRAN Inside CLUBカーボンフォーク」が入れられ、　フォーク交換、フレーム自体のグレードアップが盛んだった当時の雰囲気を漂わせますネ。　中でもこのタイム製フォークは他社と比べ剛性感が良く、最上のチョイスと謳われた逸品です。　　傷や状態は良いとは言えないものの、そのフレームワークに込められた思想や魂は、　それらをカバーして余りある熱情を持つ、瞠目の一本。　モノの真価に敏感な、コアなライダー様にこそ、選んでいただきたいバイクです！　　※こちらのフレームは「ビチアモーレ南麻布店」にて展示しております。　　御来店頂きましたら店頭お渡しも可能です。その場合は送料無料となります。